目次
1. 米国議会中間選挙とは?投資家が注目すべき理由
2. 中間選挙年の株式市場|歴史データが示す傾向
3. 与党敗北・ねじれ議会は本当に株式市場に悪いのか
4. ボラティリティ上昇と「選挙年の底」
5. 大統領支持率・金融政策と合わせて見る重要性
6. 日本の投資家が取るべき戦略とは
7. まとめ|中間選挙は「恐れるイベント」ではない
⸻
1. 米国議会中間選挙とは?投資家が注目すべき理由
今年は米国議会の中間選挙が実施される年です。中間選挙とは、大統領任期4年の折り返し時点で行われる議会選挙で、下院全議席、上院の約3分の1が改選されます。
金融市場では「政治イベント=株価下落」と捉えられがちですが、実際には中間選挙は長期投資家にとって重要なチャンスになりやすいイベントでもあります。
⸻
2. 中間選挙年の株式市場|歴史データが示す傾向
米国の歴史データを見ると、「与党が中間選挙で負けること自体」は、長期的な株価にとってほとんどマイナス材料ではありません。
むしろ注目すべきは選挙前後の値動きの違いです。
• 中間選挙の前1年
S&P500の平均リターンは約0.3%と、平時の年平均約8%を大きく下回ります。
政治・政策の先行き不透明感が高まり、投資家のリスク回避姿勢が強まるためです。
• 中間選挙後の1年
平均リターンは約16%と、通常の年を上回る高いパフォーマンスを記録。
1939年以降、「中間選挙後1年」がマイナスだったケースはない、という統計もあります。
⸻
3. 与党敗北・ねじれ議会は本当に株式市場に悪いのか
過去60年を振り返ると、大統領与党は約87%の確率で下院議席を失っています。
つまり、「与党敗北」は例外的な出来事ではなく、極めて日常的なイベントです。
株式市場は「どの党が勝つか」よりも、「不確実性がいつ解消されるか」を重視します。
そのため、与党敗北やねじれ議会になった場合でも、結果が確定した後は株価が反発するケースが多く見られます。
さらに、ねじれ議会になると
• 大型増税
• 急進的な規制強化
といった極端な政策が通りにくくなります。
この点を市場は「政策の安定化」と評価し、むしろ安心材料と捉えることも多いのです。
⸻
4. ボラティリティ上昇と「選挙年の底」
中間選挙年は以下が重なりやすい特徴があります。
• 景気減速
• 金融引き締め
• 財政引き締め
• 大統領支持率の低下
その結果、S&P500の年内最大ドローダウンは
• 平均年:約13%
• 中間選挙年:約19%
と、下落幅が大きくなりやすい傾向があります。
ただし、重要なのはその後の回復力です。
「年内でボトムを付けた後、翌1年で平均+30%超上昇」という分析もあり、恐怖の局面が最大の投資機会になりやすい点は見逃せません。
⸻
5. 大統領支持率・金融政策と合わせて見る重要性
中間選挙の影響は、単独で見るよりも
• FRBの金融政策
• インフレ動向
• 大統領支持率
とセットで判断する必要があります。
特に利下げ局面と重なった場合、選挙後の株価上昇が加速するケースも多く、マクロ環境との組み合わせが投資成果を左右します。
⸻
6. 日本の投資家が取るべき戦略とは
歴史的に見ると、
「与党敗北=米国株暴落」
という単純な図式は当てはまりません。
むしろ、
• 選挙前の不透明感による調整局面
• ボラティリティ拡大による恐怖相場
こそが、長期投資家にとっての仕込み・押し目買いの好機になりやすいパターンです。
ただし、税制・規制・防衛予算・エネルギー政策などは、議会構成次第でセクター間の明暗が分かれます。
事前に「どのシナリオで、どの業種が追い風・逆風か」を整理しておくことで、イベントドリブンの柔軟なポジション調整が可能になります。
⸻
7. まとめ|中間選挙は「恐れるイベント」ではない
米国中間選挙は短期的には不安材料になりやすい一方、長期投資家にとってはリターンの源泉になりやすいイベントです。
歴史データを冷静に捉え、感情ではなく統計に基づいた投資判断を行うことが、資産形成の近道と言えるでしょう。

コメントを残す