首相所信表明演説と与党代表質問から読む「国策銘柄」への影響

― 17戦略分野は追い風継続、だが相場は“選別色”の時代へ ―

衆院選での歴史的圧勝を背景に、高市首相の施政方針演説と与党側の代表質問が示したメッセージは明確です。
**「17の戦略分野への重点投資を複数年度で継続し、危機管理投資と成長投資の二本柱で税収増を狙う」**という路線の再確認でした。

マーケットはこれを「新テーマの出現」ではなく、国策の本気度と継続性の再確認と受け止めています。その結果、日経平均は5万7千円台へ上昇。国策銘柄全体にはプラスですが、すでに“高市トレード”が進行している銘柄も多く、今後は明確な選別相場に入ると考えるのが妥当です。



目次
1. 所信表明演説の核心「17戦略分野」とは
2. 危機管理投資と成長投資の二本柱
3. 強い追い風が吹く国策セクター
4. 株式市場で想定されるシナリオ
5. 投資家が取るべきスタンス
6. まとめ:国策ベータから“アルファ追求”へ



1. 所信表明演説の核心「17戦略分野」とは

今回の演説では、量子技術、航空宇宙、AI、半導体、コンテンツ、創薬などを含む17の戦略分野への重点投資が改めて強調されました。

重要なのは、単年度の補正予算ではなく、官民投資ロードマップと複数年度の予算措置を通じた総合支援が示された点です。これは投資家にとって「テーマの継続性」を意味します。

政権基盤が盤石である以上、高市アジェンダは数年スパンで続くとの見方が強まり、日本株全体の地合い改善につながっています。



2. 危機管理投資と成長投資の二本柱

政策の性格は明確に二分されています。

■ 危機管理投資

・防衛
・エネルギー安全保障
・サプライチェーン強化
・インフラ・レジリエンス

地政学リスクや資源価格変動を背景に、国家安全保障関連は構造的テーマです。

■ 成長投資

・AI
・半導体
・量子技術
・宇宙
・創薬・バイオ

こちらは将来のGDP拡大と税収増を狙う分野。税率を上げずに成長で回収するという戦略です。



3. 強い追い風が吹く国策セクター

代表質問でも否定されるどころか、支援強化が示唆された分野は以下の通りです。
• AI・半導体・デジタル・サイバー
• 防衛・無人機・宇宙・海洋
• 造船(建造能力増強、日米協調)
• 核融合・次世代エネルギー
• 量子・創薬・バイオ
• インフラ・防災

特に防衛・造船・半導体装置は政策との整合性が高く、中長期の需給面で下支えが期待できます。

一方、家計支援策(消費税減税議論、給付付き税額控除、エネルギー補助)もテーマとして浮上。内需、小売、物流関連にも波及の可能性がありますが、具体化スピード次第で値動きは荒くなりやすい点に注意が必要です。



4. 株式市場で想定されるシナリオ

現在の相場は「指数主導色」が強い局面です。

日経平均が5万7千円台まで上昇する中、インデックス買いが相場を押し上げています。しかしテーマ株はすでに相当買われており、決算や具体案件を伴わない銘柄は押し戻されやすい状況です。

今後は明確に分かれます。
• 国策 × 業績 × バリュエーション
• 国策 × ストーリーのみ

前者は持続的上昇、後者はボラティリティ増大。特に中小型株を高値で追う投資は慎重であるべきです。



5. 投資家が取るべきスタンス

今は「新ネタ探し」の局面ではありません。

重要なのは、

・官公需や補助金が具体案件として落ちているか
・受注残や売上見通しが数字で裏付けられているか
・PER・PBR・配当利回りが許容範囲か

つまり、国策ベータではなく、国策×個別企業のアルファを取りに行く段階です。

政策が追い風であっても、過度な高PER銘柄は調整リスクを抱えます。冷静なバリュエーション分析が不可欠です。



6. まとめ:選別相場の本格化

高市首相の所信表明演説と与党代表質問は、日本の国策路線の継続と本気度を市場に再確認させました。

国策銘柄全体は中長期的に支えられますが、相場はすでに次の段階へ進んでいます。

テーマ保有から、実績重視の選別へ。

政策と業績が一致する銘柄こそ、これからの主役です

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