割安自動車株スバルが無人戦闘機開発へ|元・中島飛行機の復活と今後5〜10年の投資シナリオ

✅目次
1. スバルはなぜ「割安自動車株」と言われるのか
2. 自動車事業の現状とバリュエーション評価
3. 無人戦闘機・MUM-T開発の進捗と技術内容
4. 日本の防衛政策とスバルの戦略的ポジション
5. 今後5〜10年の3つのシナリオ
6. 投資スタンスの考え方(定量+定性)
7. まとめ:スバル株の下限予想と長期視点



1. スバルはなぜ「割安自動車株」と言われるのか

スバル(SUBARU)は、元・中島飛行機という航空機メーカーの系譜を持ちながら、現在は自動車事業が売上の大半を占めるメーカーである。
しかし株式市場では、EV投資負担や世界販売の伸び鈍化といった自動車業界全体の逆風により、依然として低バリュエーションで放置されている代表的銘柄の一つといえる。

一方で同社は、防衛装備庁(ATLA)向けの無人戦闘機・MUM-T(有人機と無人機の協調運用)研究開発に正式参画しており、「自動車+防衛テック」という中長期オプション価値が立ち上がりつつある段階にある。



2. 自動車事業の現状とバリュエーション評価

2026年3月期の年間配当は115円予定。
DOE(株主資本配当率)ベースで総還元40%を目安に、増配と自社株買いを組み合わせる方針を明示しており、株主還元姿勢は明確に強化方向だ。

フォワード配当利回りは3%台前半とされ、日本の大型自動車株の中では依然として高配当・低バリュエーション銘柄に分類される水準である。

販売面では米国市場への依存度が高いものの、SUV・AWDというニッチ分野で強みを持ち、円安局面では利益レバレッジが効きやすい構造。
結果としてスバルは、成長株というよりディフェンシブ高配当オート株としての性格が強い。



3. 無人戦闘機・MUM-T開発の進捗と技術内容

スバルはATLA向けに、いわゆる**「ロイヤル・ウイングマン」型無人機**の研究開発契約を受託。
試験用UAVの設計・製造・飛行試験までを一貫して実施し、すでに納入実績を持つ。

検証対象となっている中核技術は以下の2点。
・任務環境に応じて最適経路を自律生成する飛行ルート生成AI
・有人戦闘機のコックピットからリアルタイム制御可能な操作インターフェース

現在は開発ロードマップの第1フェーズであり、将来的には
「1人のパイロットが複数無人機を管制 → 自律分散型スウォーム運用」
まで段階的に進化する構想が描かれている。



4. 日本の防衛政策とスバルの戦略的ポジション

日本の防衛費は2020年代後半に7兆円台後半に達する見通しで、航空・無人機・次期戦闘機周辺分野は特に成長が見込まれている。

政策面でも装備品輸出ルールの緩和や国内生産体制維持が重視され、防衛産業を国家戦略として育成する方向に明確に舵が切られている。

スバルはすでに航空機構造、ヘリコプター製造の実績を持ち、無人機分野でもATLA公式研究パートナーという立場を確保。
これは中長期的に見て極めて戦略価値の高いポジションである。



5. 今後5〜10年の3つのシナリオ

▶ ベースシナリオ

無人機事業は当面R&D中心で、売上・利益貢献は限定的。
ただし2030年前後の量産フェーズに向けた技術パイプラインが形成される。

▶ アップサイドシナリオ

中国・北朝鮮情勢の緊張継続で無人僚機需要が前倒し。
GCAPやF-35部隊と連動した量産プログラムに中核参加すれば、
「自動車+防衛テック銘柄」への再評価が起きる可能性。

▶ ダウンサイドシナリオ

防衛予算の伸び鈍化や政策変更で量産化が遅延。
市場評価は引き続き自動車サイクル連動のオート株に留まる。



6. 投資スタンスの考え方(定量+定性)

現状のスバル株は
・高配当+株主還元強化
・PBR・PERともに低水準
・円安メリットが大きい収益構造
という点から、

👉 「ディフェンシブオート+防衛オプション付き」銘柄
と整理できる。

無人戦闘機・MUM-Tは、短期利益ではなく10年スパンの企業価値オプションとして評価すべき分野であり、防衛産業政策と組み合わせれば航空宇宙事業の位置づけは良好といえる。



7. まとめ:スバル株の下限予想と長期視点

短期的には自動車市況と為替に左右される展開が続くものの、
中長期では防衛・無人機分野の進展が評価軸に加わる可能性がある。

割安オート株としての下値余地は限定的と考えられ、
株価下限は2,748円水準を一つの目安と予想する。

自動車サイクルのボラティリティを許容でき、
かつ防衛テーマを長期で保有できる投資家にとって、
スバルは「静かに仕込む防衛関連株」として検討余地の大きい銘柄といえるだろう。

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