日本株「スーパーサイクル」到来?140年データが示す長期上昇トレンド

近年、日経平均はバブル期の高値を更新し、海外投資家の資金流入も続いています。では、この強気相場は一過性なのか、それとも歴史的必然なのか。
140年以上の長期データをひも解くと、日本株には「約40年の上昇期+約23年の調整期」が繰り返されるスーパーサイクルが存在するという分析が注目されています。
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目次
1. スーパーサイクルとは何か
2. 140年の長期データが示す3つの上昇・調整期
3. 第3期・現代の位置づけと今後の展望
4. 投資家が取るべき長期戦略
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スーパーサイクルとは何か
スーパーサイクルとは、株式市場における長期的な景気循環を指します。
日本株では、1878年(東京株式取引所創設)以降、約40年の上昇期+約23年の調整期がほぼ規則的に繰り返されてきました。
米国コモディティ市場や他国株式市場でも類似パターンが見られ、経済・金融構造と歴史イベントが重なる長期波動として注目されています。
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140年の長期データが示す3つの上昇・調整期
第1上昇期(1878〜1920年)
東京株式取引所創設から始まる約42年間の上昇。近代化と産業革命が追い風となりました。
第1調整期(1920〜1943年)
戦時体制による株式取引所統合・市場閉鎖などで約23年間の低迷。歴史的混乱が相場を押し下げました。
第2上昇期(1949〜1989年)
戦後取引所再開からバブル絶頂まで約40年の上昇。高度経済成長、金融自由化が株高を支えました。
第2調整期(1989〜2013年)
バブル崩壊後、東証と大証統合まで約23〜24年の停滞。日経平均は7000円台まで下落する局面も。
第3上昇期(2013年〜現在)
2013年の取引所統合を起点に第3期上昇サイクル入り。
現在はその中盤とされ、2053年頃まで上昇基調が続く可能性があります。
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第3期・現代の位置づけと今後の展望
• 歴史的転機との連動:各サイクルの節目は、取引所統合・戦後再開・バブルなど歴史的イベントと重なります。
• 海外資金の流入:日本企業のROE改善、円安、インフレ対応資産としての魅力が買い材料。
• 他国市場との類似性:米国コモディティや新興国株も「長期上昇→調整」の波を持つ点で共通。
これらの要素から、長期的な株価上昇を裏付ける理論的根拠として投資家から注目されています。
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投資家が取るべき長期戦略
1. 長期積立・インデックス投資
スーパーサイクルを前提にすれば、20〜30年単位の積立が最も効果的。
2. テーマ株・成長株への分散
AI、脱炭素、次世代エネルギーなど構造的成長分野を組み入れ、サイクルの波に乗る。
3. 調整局面での買い増し
40年上昇中でも短期的な調整は必ず発生。**「2日連続暴落時に買う」**など独自ルールを決めて備える。
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まとめ:歴史が語る「時間を味方にする投資」
140年のデータが示す「40年上昇+23年調整」というスーパーサイクルは、
単なる経験則ではなく経済構造と歴史的転換点に裏付けられた長期理論です。
今は2013年起点の第3期上昇サイクルの真っただ中。
短期の値動きに惑わされず、長期投資で時間を味方につけることが、これからの日本株投資で成功する最大の鍵となるでしょう。
投資家は「時間こそ最大の武器」。140年の歴史がそれを証明しています。
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